こんにちは、ぱまちです。
子供の頃からアクセサリーが大好きですが、40代に入って俄然好きになったのがパールです。
真珠の上品で柔らかな輝きってとっても美しくて、憧れますよね。
「大人」と呼ばれる年齢になったら、パールのアクセサリーが欲しいものですが、本真珠は高くてなかなか手が出ない、まだ一生物は選べない、欲しいものが多すぎて全部本真珠は買えない、そんな時はイミテーションパール(フェイクパール)を取り入れてみてはどうでしょうか?
「でも・・・イミテーションって偽物でしょう?」とマイナスイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれません。
でも実は、シャネルの創業者ココ・シャネルもイミテーションパールを愛用していました。
そしてシャネルでは、宝石や貴金属を使わずにフェイクパールなどの素材を利用したコスチュームジュエリーを展開しています。
イミテーションパールは、「本物の代用品」の枠を超え、自己表現のために身につけるものなのです。
この記事では、イミテーションパールの種類や魅力をお伝えします。
「パールを楽しみたいけれど本物はなかなか手が出ない」「大人に似合うイミテーションパールの選び方がわからない」という方への参考になれば嬉しいです。
このページでお伝えしたいこと
シャネルも愛したイミテーションパール
オードリー・ヘップバーンが名作「ティファニーで朝食を」の中で着ている、黒のシンプルなドレスをご存じでしょうか?
これは「リトル・ブラック・ドレス」と呼ばれるスタイルです。
かつて、喪服の色として嫌われた黒。
その黒一色で装飾のないシンプルなワンピースを、ひとつのファッションとして提言したのが、シャネルの創業者ココ・シャネルです。
そして、黒一色の「リトル・ブラック・ドレス」に最も映えるアクセサリーとして、シャネルが愛用したのが白を基調としたパールです。
ココ・シャネルの、リトル・ブラック・ドレスに重連のパールネックレスを纏うスタイルはとても素敵ですが、実はこれ、本物のパールとイミテーションパールがミックスされているのです。
ココ・シャネルは、夫から送られた宝石が自分の価値のように扱われる上流社会の風習を嫌い、いわば「なにものにも屈することなく自分で自分のスタイルを選ぶ」ことを大切にしていました。
そこで彼女は、イミテーションパール(シャネルでは、「コスチュームパール」と呼んでいます)や、ガラスパーツ、合金を使ったコスチュームジュエリーを作りました。
宝石や貴金属に価値が置かれるファインジュエリーと対局にあるコスチュームジュエリーは、本物の宝石や真珠を使わないことでデザインの自由度が上がります。
また重量や価格にとらわれずに、ふんだんに使うこともできます。
それまでの貴族的な価値観を覆すシャネルの革新的なコスチュームジュエリーは世間を驚かせ、本物の宝石には手が届かない一般層にも歓迎されました。
コスチュームジュエリーの歴史はフランスから始まりましたが、シャネルによって世に広まりました。
さらに、ヨーロッパよりも貴族的な価値観が薄いアメリカに渡って広く受け入れられ、ハリウッド女優や大統領婦人が身につけるまでになったのです。
シャネルでは、コスチュームジュエリーだけではなくファインジュエリーも展開しています。
ここにも、ひとつに縛られることなく自由にファッションを楽しむココ・シャネルらしさが感じられます。
アクセサリーについて、ココ・シャネルが残した言葉があります。
「何カラットの宝石を身につけるかが問題なのではなく、大切なのは洋服にいかにマッチしたジュエリーをつけるかということ。」
ココ・シャネルにとってのアクセサリーは、富や財力の象徴として価値を見せびらかすためのものではなく、自分のファッションやスタイルにマッチし格上げしてくれるものだったのでしょう。
ファインジュエリーだから、コスチュームジュエリーだから、とこだわることなく、好きなものを自由に選び、ミックスして楽しむ。
ココ・シャネルの姿勢は、今の時代のわたしたちにも、アクセサリーの楽しみ方を教えてくれています。
あなたの好きな、そしてあなたが夢見るファッションにマッチするアクセサリーがあれば、それが本物のパールでも、イミテーションパールでも楽しんで取り入れてみてはどうでしょうか。
イミテーションパールの種類
イミテーションパールは、フェイクパール・人工パールとも呼ばれます。
貝の中で作り出される本真珠とは異なり、人工的に作られる模造真珠のことです。
核となるものにパール塗料を塗り重ねることで作られるイミテーションパールは、その核となるものによって、次の4種類に分けられます。
ガラスパール
整形されたガラスを核として、周りにパール塗料を塗り重ねて作られたイミテーションパールです。
核となるガラスの加工によって、真円に近い球形以外にもさまざまな形のガラスパールが作られます。
その歴史は長く、20世紀初頭にフランスでコスチュームジュエリーの素材として誕生したことに始まります。
ガラスパールは、プラスチックパールに比べると重みがあり、光沢もあるため高級感があります。
近年は安価であることからアジア圏で製造されたガラスパールのシェアが拡大していますが、日本製のガラスパールは非常に完成度が高く、かつては世界中で愛されていました。
ガラスパールのリング/出典:楽天市場
コスチュームジュエリーとは?
宝石や貴金属を使わずに作られた、デザイン性に富んだジュエリーを「コスチュームジュエリー」と呼びます。
(対して、貴金属や宝石を使った上質なジュエリーのことは「ファインジュエリー」と呼びます)
コスチュームジュエリーでは、本物の宝石や貴金属を使わないことで、価格や重さに縛られることなく自由で大胆なデザインが可能になります。
デザインを第一に重視し、トレンドを取り入れたい時にはコスチュームジュエリーが活躍するでしょう。
貝パール
本真珠に近づくことを追求し、本真珠と同じく天然の貝殻を成形した核の周りにパール塗料を塗り重ねて作られたイミテーションパールで、「シェルパール」とも呼ばれます。
同じ核を使い、本真珠が作られる過程を模倣している貝パールには、本真珠と同様の適度な重さがあり、また見た目も自然です。
パール塗料を塗り重ねた上に、さらに磨きの工程を行うことによって生み出されるミガキパールは、本真珠のような光沢感とテリを持ち、貝パールの最高級品とされています。
価格的な価値は本真珠の方が上ですが、次のような点を考え合わせると、貝パールのクオリティ・コストパフォーマンスは高いと言えます。
- 本真珠に比べると品質が安定している(ほぼ真球で、大きさ形状が均一。傷なども稀)
- 本真珠に比べると汗や皮脂にも強く、耐久性に優れる
- 本真珠に非常によく似ているが、価格は手頃
貝パールのリング/出典:楽天市場
プラスチックパール
成形したプラスチックの核にパール塗料を塗布して作られるイミテーションパールです。
光沢がないため、本真珠とは見た目が明らかに違います。
ですが、とても軽いことからヘアアクセサリーやコサージュに適しています。
また汗にも強く、何より安価なので子供用のアクセサリーにも使われています。
プラスチックパールのリング/出典:楽天市場
我が家も愛用!子供用のパールアクセサリー/出典:楽天市場
コットンパール
丸く圧縮したコットン(綿)を核として、周りにパール塗料を塗り重ねて作られたイミテーションパールです。
本真珠に似せるよりも、個性的なファッションアイテムとしての地位を確立しており、他のイミテーションパールとは一線を画しています。
とても軽く、表面にコットンのざらっとしたナチュラルな風合いがあるのが特徴です。
温かみのある雰囲気で、ハンドメイドアクセサリーなどでもよく見られますよね。
コットンパールのリング/出典:楽天市場
イミテーションパールのおすすめポイント
お手頃価格
本真珠に比べて、イミテーションパールはお手頃価格で手に入れることが可能です。
安価であることで、次のようなメリットがあります。
さまざまなデザイン、長さのパールアクセサリーを持てる
ひとつひとつが手頃な価格なので、複数のアクセサリーを持ちやすくなります。
ファッションや気分、季節で楽しめるのは嬉しいポイントです。
トレンドを取り入れやすい
高価なものの場合、ベーシックなものを求めがちです。
でもお手頃価格であれば、一定期間で移り変わってしまうトレンドものにも手を出しやすくなりますよね。
デザインが豊富
価格が手頃であることに加えて軽量なイミテーションパールは、価格や重量にしばられることなくアクセサリーにたくさん盛り込むことができ、本真珠では実現できないデザインも可能です。
特に、本真珠に比べて軽量ながらテリもあることからコスチュームジュエリーに使われてきたガラスパールのアクセサリーは、デザイン性と高級感を両立しています。
またコットンパールは、本真珠とは全く異なる見た目ですが、その質感からアンティークな風合いを楽しむことができます。
プラスチックパールは、最も安価で見た目もおもちゃに近いものがありますが、服やヘアアクセサリーにあしらって楽しむことができます。
本真珠とは違うデザイン、雰囲気、アイテムを自由に楽しめるのは、イミテーションパールならではです。
手入れが気楽
イミテーションパールのお手入れについて調べると、「イミテーションパールは本真珠に比べて、汗や皮脂、傷に強いためお手入れが楽」という説明が多くみられます。
とはいえ、汗がついたまま放置すると劣化するため使用後に柔らかい布で拭くというお手入れが欠かせません。
(一部のプラスチックパールについては、細かい手入れは不要で水洗いも可能とのこと)
一方、本真珠のお手入れも基本は使用後に柔らかい布で拭くこと。
つまり、調べる限り、本真珠とイミテーションパールのお手入れに大きな違いはありません。
ただ、そもそもの品質として汗や皮脂、傷に強く耐久性に優れているため、同じお手入れでも神経質になることなく気楽にできるのは嬉しいポイントです。
イミテーションパールについてよくある質問
イミテーションパールのアクセサリーは冠婚葬祭で使える?
冠婚葬祭などの正式なフォーマルシーンでは、本真珠の着用が望ましいですが、イミテーションパールでも問題ありません。
実際わたしは、ブラックフォーマルの専門店で、イミテーションパールのネックレスを購入したこともあります。
冠婚葬祭で、本真珠を使うかイミテーションを使うかは、人それぞれの考えによるので親族として参加する場合などは周囲の方に相談してみるのも良いでしょう。
最近は、格式ばらない結婚式・パーティも多くなりました。
結婚式では、参列者も華やかにドレスアップしているのでアクセサリーだけが浮き立つことは少ないでしょう。
軽量なイミテーションパールだからこそできるデザインもありますので、装いに合わせた華やかなイミテーションパールアクセサリーを選んでみてはどうでしょうか。
一方、葬儀用については、ネットで検索してみたところ、次のような意見が見られました。
本真珠のネックレスも持っていますが、葬儀用には手頃な貝パールのネックレスを使っています。
でもお葬式は、みんなが黒一色で並ぶ中では、良いものと安物が一目でわかってしまいます。
個人的には、50代60代になったら、本真珠を持った方が良いと思います。
もし葬儀用のイミテーションパールネックレスを用意される場合は、本真珠に近いテリと輝きのある貝パールのものを検討してみてはどうでしょうか。
イミテーションパールネックレスの糸替えは必要?
糸やワイヤーに緩みが出た場合は、糸替えが必要になります。
ただし、「イミテーションパールの糸替えは受けていない」というお店もあるようなので、依頼する前に確認するようにしましょう。
貝パールとガラスパールの違いは?
イミテーションパールの核となる素材がガラス(ガラスパール)か、貝(貝パール)か、というのが違いです。
いずれも高級感がありますが、貝パールの方がより本真珠に近い重量感・テリなどを追求・実現しているため、使用されるアクセサリーもフォーマルなものが多いようです。
一方、コスチュームジュエリーに使われてきたガラスパールは、よりファッション性の高いアクセサリーに使われていることが多い印象です。
冠婚葬祭用のパールアクセサリーをイミテーションパールで用意する場合は貝パール、デイリーファッション用のパールアクセサリーをイミテーションパールで用意する場合は貝パールに加え、軽量なガラスパールもおすすめします。
本物の真珠とイミテーションの見分け方は?
本真珠かイミテーションかのチェックポイントをご紹介します。
ただ、どの方法も素人では確実に見分けることは難しいでしょう。
最終的な判断はプロに任せるのが一番です(クリーニングと合わせて真贋判断をしてくれるお店もあるようです)。
1.表面の手触りをチェック
本物の真珠の表面は少しざらっとしているのに対し、イミテーションパールの表面はツルっとしています。
真珠同士を擦り合わせるとわかるようですが、自分の真珠だけにしましょう。
2.重さをチェック
本真珠には、重さがあります。
一方、イミテーションパールは軽く感じます。
※ただし、核が本真珠と同じ貝パールは、本真珠のような重さがあるので、重さだけの判断はむずかしくなります。
3.穴口をチェック
ネックレスなど、パールに穴が空いている場合は、その断面をチェックします。
本真珠の穴がスパッと綺麗に空いているのに対して、イミテーションパールは塗料が盛り上がっていたり穴を塞いでいたりします。
4.傷やエクボをチェック
真珠表面の傷や、「エクボ」と呼ばれる小さなくぼみ。
これらは、真珠が貝の中で作られる際に、ほぼ確実に生じるものです。
傷がエクボがない、完璧なパールはイミテーションパールの可能性があります。
(逆に、「超高品質」の可能性もあるので、これだけでの判断はやはり難しいです)
番外.ブラックライトを当ててみる
ブラックライトのあるご家庭はなかなかないので番外となりますが・・・。
本真珠はブラックライトを当てると光りますが、イミテーションパールは反射するのみで光を発することはありません。
まとめ:デイリーアクセなら、ガラスパールがコスパ良し
以上、イミテーションパールについてご説明しました。
ただの代用品ではなく、イミテーションパール自体が独自の地位を確立していることが伝わっていれば嬉しいです。
ただ、大人世代がイミテーションパールを取り入れる際のデメリットは、次の2点です。
- 高級感やテリがないものを選ぶと、チープな印象になってしまう
- フォーマルな印象のものだけを選ぶと、年齢と相まって地味な印象になってしまう
そんなデメリットをカバーしてくれるイミテーションパールとして、ガラスパールをおすすめします。
特に、パールが際立つデザインのものは、ガラスパールの高級感とテリがアクセサリーを高見えさてくれるのでおすすめです。
(パールが補助的に使われているデザインの場合は、ガラスパール以外のイミテーションパールも個人的にはありです)
ガラスパールは、コスチュームジュエリーに使われてきた歴史もあるなど、高級感があります。
貝パールが、より本真珠に似ていることから冠婚葬祭などフォーマル寄りのデザインが多いのに対して、より軽量なガラスパールはフォーマルからカジュアルまで幅広いデザインで用いられています。
ガラスパールのアクセサリーは、手頃な価格でありながら高見えとデザイン性を両立し、大人のデイリーカジュアルを格上げしてくれるのです。
あなたのファッションにイミテーションパールを取り入れ楽しむ参考になれば嬉しいです。